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FP技能士、AFP、CFPそれぞれの特徴
ファイナンシャルプランナーの資格には、三つのタイプがあります。
国家資格の「ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士(1~3級)」、民間資格の「AFP」、国際資格の「CFP」です。
「一体どれを受ければいいの?」と迷ってしまいますね。そこでここでは、3資格のうち、あなたがどの資格に向いているかを考えていきましょう。
3級FP技能士は、こんな人におススメ!(国家資格)
- ファイナンシャルプランナーの肩書がほしい
- 金融機関に就職希望の学生
- 家計を見直したい主婦
- お金や経済に興味のある人
3級の魅力は、なんといっても日常生活に必要な「お金」に関する知識を広く浅く学べること。
試験勉強の範囲も、資産運用から税金までの知識と、日ごろのお金の知識がベースになるので、初めての人も抵抗なく勉強できます。
「今、加入している保険の内容が本当に適切なの?」、「住宅購入のとき、どれくらいまでなら借金をしていいの?」、「老後の年金っていくらもらえるの?」といった知識はもちろん、円高・円安などの為替知識も身につきます。
難易度も低めなので、「ファイナンシャルプランナーに興味がある」という方におススメです。
2級FP技能士は、こんな人におススメ!(国家資格)
- 銀行、証券、保険、不動産などの金融機関に勤務している人
- 一般企業で、保険や年金、資産運用を担当している人
- 履歴書などの資格欄に資格を書きたい人
金融機関や不動産業にお勤めの方は、2級を取得すれば十分です。逆にいえば、2級は必須の資格です。
2級取得者は、金融機関で働くうえである程度の専門知識があるとみなされるケースが多いです。
何故なら、2級を合格するには、年金、保険、不動産などの6分野に関する広く深い専門知識を学習する必要があるからです。
ちなみに、2級の受験資格は……、
- 3級の試験に合格していること
- AFP認定研修を修了していること
- 金融渉外技能審査3級の試験に合格していること
- FPとしての実務経験が2年以上あること
のいずれかです。
「2級FP技能検定」の勉強方法は、基本的に3級FP技能士の勉強方法と同じです。出題範囲、内容、出題形式もほとんど変わりません。
ただ、難易度が高くなるので、ポイントをおさえた勉強が必要です。一番、役に立つ実用的な資格といってよいでしょう。
1級FP技能士、こんな人におススメ!(国家資格)
- 独立開業を目指す人
- 2級を取得し、さらにエキスパートを目指す人
ファイナンシャルプランナー資格の最上級資格です。なお、独立開業を目指す場合は、1級の取得が必須になります。
受験資格は2級合格者で、FP業務に1年以上の実務経験を有すること。5年間の実務経験がある人は、いきなり1級を受けることも可能です。
ただ、2級、3級と比べると学科試験の合格率が10%弱と難易度はぐっと上がります。なお、CFP有資格者は1級FP技能検定試験の学科試験が免除されます。
AFP、こんな人におススメ!(民間資格)
- お客様へのコンサルティング業務を行う人
- 社労保険労務士や行政書士などほかの資格を持っている人
AFPの魅力は、お客様への提案業務スキルを身につけられること。
AFP認定研修では、提案書の作成ノウハウなど、ファイナンシャルプランナーの実務を学ぶことができます。
また、すでに社労保険労務士や行政書士としての業務を行っている人は、AFPを取得することで、より総合的な提案業務を行えるようになります。
なお、AFPは2級FP技能検定試験に合格後、AFP認定研修を修了して取得する方法もあります。
CFP、こんな人におススメ!(国際資格)
- 独立開業を目指す人
- 2級を取得し、さらにエキスパートを目指す人
- 国際資格を取得したい人
FP技能士1級とならんで、ファイナンシャルプランナーの最上級資格です。
会社員であればCFPまで取得しなくても、実務上困ることはありませんが、独立開業を目指す場合は必須になります。
CFPはアメリカで生まれた資格のため、日本を含む24カ国(2014 年3月時点)で導入されている「国際ライセンス」です。
取得者はアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、韓国、シンガポールなど、国際的に通用するファイナンシャルプランナーとして認められます。
なお、CFPはAFP資格認定者でなければ受験できません。
また、資格の更新は2年ごとに、所定の継続教育単位を取得する必要があります。単位取得の申請を忘れると、最悪の場合CFP資格が失効してしまいます。